2022年度福島チャンピオンズリーグ総括

1年間の大会運営を通して行ってきたことのまとめと今後の目標についてまとめたいと思います。

1. 2022年度実施報告

1.1. オンラインペアリングによる勝利報告機能の実装

今シーズンの第1回大会からオンラインペアリングによる勝利報告機能の実装、運用を開始しました。 これにより70人オーバーの大会でも試合結果の集計が容易になりました。 また、ペアリングと試合結果がスプレッドシートに集約されていることから運営間で試合の進捗具合が把握しやすくなったと思います。

1.2. 対戦データからデッキごとのマッチング別勝率の算出

2021年12月に実施したテスト大会から大会での対戦データ(予選スイスドロー+決勝シングルエリミネーション)を用いてデッキごとのマッチング別勝率を公開しています。 マッチング別勝率を公開している大会は見かけないので福ちゃん独自の強みになると思っています。

1.3. デッキ分析の実施

参加者の皆様から提出していただいたデッキコードをもとに、使用デッキの分布を公開していましたが、加えて各採用カードの平均枚数や採用率などの公開も行いました。 まだどのようにデータを公開すべきか、また公開するデータの内容に関しては、まだ試行錯誤が必要だと思いますので、今後も様々な試みを行っていきたいと思います。

2. 2023年度改善方針

2.1. 公開データ改善

2022年度に公開したデータの質にばらつきがあったため、今後は毎回同様の質の情報を公開できるように改善していく予定です。 現在、公開する情報として以下の7つを考えています。

  • 全体デッキ分布
  • 予選ボーダーライン(3勝以上)のデッキ分布
  • 決勝トーナメントデッキ分布
  • 各デッキごとのマッチング別勝率表
  • 詳細なデッキごとのマッチング勝敗・勝率
  • 各デッキごとの予選勝ち数分布
  • デッキ分析(平均化・採用率・平均採用枚数)

2.2. データ解析の効率改善

先述のデータを大会終了後ASAPで公開するため、自動化可能な箇所は自動化していきます。各デッキごとのマッチング別勝率表の作成に関しては自動化済みですので、主にデッキ分布やデッキの解析に向けた自動化に取り組みます。

2.3. ツール更新

オンラインペアリングをVueからReactへ移行しましたが、引き続きツールのリファクタリングや最新版への更新を行っていきます。各デッキごとのマッチング別勝率作成ツールのリファクタリングは途中だったようですので、リファクタリング後、機能の追加等を行っていく予定です。

3. 後書き

以上が2023年度の改善方針となります。今後もより良い情報公開に向けて努力していきたいと思います。引き続きご支援をよろしくお願いいたします。

4. 【コラム】ゆづき式スイスドローシステムが廃止になる日は近い?

Tonamel使用でよくないか?というお話です。 もともとのゆづき式スイスドローシステムの開発経緯は、まともに使えるスイスドローの大会運営ツールがなかったからです。 Tonamelが2020年ごろから使用される機会が増えていましたが、Tonamelのスイスドローの順位決定方法には勝ち点、OMW%、GW%が使われます。BO1の大会では同率が発生しやすいという問題がありました。

しかし、知らない間にTonamelの機能追加により、スイスドローの順位決定方法を勝手累点や平均OMW%の項目を用いて変更できるようになりました。これらを使用すれば、公式大会と同じように順位決定ができます。そのため、ゆづき式スイスドローシステムの強みが失われることになります。

Tonamelでは、エントリーからデッキコード提出、チェックイン機能、参加費の前払いなどがTonamelひとつで完結するため、運営と参加者の負担が減らせるのではないかと思います。

つまり、ゆづき式スイスドローシステムの開発者自らがTonamelに敗北宣言を出しているようなものです。 Tonamelにできなくて、自分のゆづき式スイスドローシステムにできることが、試合データのエクスポートの機能ぐらいしかありません。そのため、これが実装されてしまったら、サービスクローズになってしまうかもしれません。